It's A Hard Life

 

さて、この年末に、何が言いたいかというと、人というものは豹変しうるものだなあということだ。

この話は、やはりあまり口外はできないものであるが、ざっと概要だけ言えば、僕の知り合いが、人を殺したのだ。

穏やかな人だった。

優しい人だったのだ。正直、ショックだった。

今年、最も激しく感情を揺さぶられたと思うし、めったにないことだ。いや、もう二度とこんなことにはなってほしくない。

もうだいぶたつのに、トラウマになってしまって、たまに思い出せば、なんだか心に何かが締め付ける。

 

 

そして、いらいらするという感情が、あまり自覚的でないように、そしてとてつもなく突拍子もなく起こるように、人は猟奇的におかしくなる時があるのだ。ある種、人間は爆弾なのだろう。

きょう僕は今思えば少しイライラしていたなあと思うし、周りはさぞかしなんだこいつはと思っただろうと思うと、少し後悔の念が出てくるが、昨日の僕がそのことを知る由もないのだ。

これは恐ろしいことだと思う。とても奇妙で、科学がどうにかできることではない。でも、僕らはなるべきこの恐るべき爆弾を、起爆しないように、せめて火を近づけぬように、爆弾たる当事者が努力する必要があるなあと、思うのである。だからこそ、自らを完全に外から見ることのできる客観の自我が必要だと思うし、このことは人類の最大のテーマであるかもしれない。

 

今回この、It's A Hard Lifeを題名に選んだのは、我々みんなが難しい生き方を強いられるということを、何と無く暗示するためなのだが、なんだか原曲とかけ離れているから少し変だったか。

 

まあとにかく、いつでも機嫌よくいたいものだ、そうすれば、とりあえず嫌なことの大半は消える気がするから。

 

 

よいお年を。