Mr.moonlight

月の光に照らされたウイスキーを遠巻きに見て、こんなことを考えた。

僕の人生は、実に高校まで非常に刺激的で、毎日が新鮮で楽しかった記憶があるのだが、僕は最近の生活に少々ながら退屈なようである。

僕はどうやら退屈であればあるほど、何かしらのストレスを抱え込む癖があり、もちろんのことながらそれが外に出れば周りに迷惑をかけてしまう。それによってまた自分が不甲斐なくなってストレスを貯める…

 

この前に東京に出ていってしまった友人と、僕と同じ大学に在学している友人、どちらも親友と呼ぶに足るまさに腹を割って話せる人間なのだが、どうやら同じ大学に在学している友人は話ぶりから何となく僕と同じように感じている匂いがした。つまりは、理想としている大学生像を実現出来ていない自分に嫌気がさして、色々なことに走ろうとしているように見えるという事だ(僕は走ってすらいないのでただの屑だ)。

 

要するに、何となくだけれども感じたこととして、僕が感じるようなストレスは皆意外と感じていることなのかもしれない。

そして、僕としてはあまり理想を掲げることを辞めようかと思っている。生きる意味を見出すことに価値を見いだしていない僕なので、理想を追い求めすぎることを辞めようと思う。

そのうえで、人間的にちゃんと完成した精神となるように、稚拙な、あるいは些細なことで感情を揺さぶられないように気をつけたいと思うのだ。

 

僕の親族はそう言えば、目標を見出して生きると充実すると言っていた。でも僕は今、ひとつの目標(つまりは大学入学)を果たして、ゆっくりと穏やかで楽しい生活を送りたい。ある意味ではこれが目標であって、それ以上でもそれ以下でもないかなと、思うのだ。

 

月の光はあまりに遠く、そして綺麗だった。冬の暗く果てしない暗黒に大きくそして荘厳に光る月はポツポツと光る星を吸い込むかのように、全く変わらず照らしている。些細な悩みは、自然を眺めるといつの間にか忘れる。楽しい日々はおしまいで、この大学生活は、明らかに、自分に向き合う時間だと思っている。

 

 

そうそう、この月の光の元で、自分の大切な人と酒を酌み交わすことが、僕の目標かな、いつになるか分からないけれど…